「お客様との出会い」
当時、施工中だったお客様のご紹介でお会いすることになりました。いくつかの業者様を検討されていたとのことですが、もう少しいろいろな提案をご覧になられたいという理由と、植栽に関してもっといい提案がないかということで、別の業者さまをお探しだったところだったそうです。
「お困りごと、ご要望」
建物にマッチしたデザインはもちろん、お庭が十分に取れない状況にあったため、まだ幼いお子様のために気兼ねなく遊べる場所を作れないかとのご相談がありました。また植栽にはシルバーリーフの植物や銅葉の植物を提案してほしいとのご要望がありました。
「ご提案」
エクステリアの要素に、「門回り」いわゆる門柱があります。ブロックで壁を作って門柱を造るのは今やどこでも見られるものです。一つの提案としては、玄関口の解放感を和らげるために、玄関の前に大きめの塀をつくって、塗装やタイルをあしらうプランがあります。
今回は、建物からの延長で門柱を配置して、門回り、階段、花壇これらが一体になるようなエントランスをデザインしました。
建物のバルコニー部分に取り付けたフレーム門柱は、アルミ製の木目調の素材です。アルミ材は加工がしやすくある程度の強度があるのでこういった門柱を作ることが可能になります。この門柱にインターホン、ポストを取り付けて機能的にも満たされます。インターホンは樹脂製のものがほとんどで、色も黒とかシルバーのものが大半です。ポストなどと雰囲気も異なるので、インターホンカバーによりなじませています。表札はインターホンカバーに刻まれておりすっきりとまとめることができています。
アプローチの階段は、もともと出来ていた部分に延長させています。小さくならないように大きく、広くとっておりガレージへの動線も配慮した設計になっています。道路側の階段一段目、もっとも間口が広い段にはLEDの照明を取り付けています。少し立上りに凹みをつくっており、これにより階段が少し浮いたような印象になります。この段差に、表からは見えないように照明を仕込んでいます。
シンボルツリーに選んだのは、ヤマボウシの「那須の銀河」という葉に斑のはいるものです。ヤマボウシの斑入りには「ウルフアイ」というものもありますが、それよりは日差しに強くて真夏の強光でも葉が焼けにくい性質を持っています。他、奥様のお好みのシルバーリーフにはウエストリンギア バリエガータ、オレアリア 「リトルスモーキー」に加えて、ニューサイランを植栽しています。ニューサイランは地植えにすると年々巨大化するため、ニューサイランの中でも小型種を選んでいます。
そしてガレージであり、お庭としても活用できるように、人工芝の場所を設けています。ガレージに人工芝!?と思われるかと思います。通常、車1台しか止まらないということと、もしお客様が来られても一時的な駐車ができるように、人工芝の下地はしっかりとガレージ並みのコンクリートを打設しています。
今のお子様が小さいうちは人工芝の部分で遊び、プールなどできるようにして、いずれ車が増えたときは、芝を撤去して、簡単な仕上げを施せばガレージにもリフォームできるようにしています。そしてこの場所でプールをしたいとの要望もあったので、近くに水栓を設けています。水を大量に流しても芝生の下で集水して側溝へ排水できるようにも出来ています。
立水栓はスリムでシンプルなものを選びました。また水を受けるパンはコンクリートで作っています。水を溜める必要がなく、排水を受けることができれば大きな樹脂製などのパンは不要です。でっぱりがないのでその分スペースを有効に使うことができます。