門扉はロートアルミ製の世界で一つのオンリーワンデザインです。基本デザインは横ラインを強調するものですが、お施主様の好みの曲線と背景にあるシンボルツリーに重なるように樹木の形を模様で表現しています。説明しないと誰もわかりませんが、隠れたこだわりです。道路側から建物前面のリビングの大きな窓への視線を和らげるために常緑樹を配置しています。
夜のライトアップによってエクステリアの魅力はさらに良くなります。仕事から帰ってきたときの我が家を見つめなおすにはいい演出です。樹木は葉の無い冬場でも樹形がライトアップされると造形的にも見えて、また違う魅力も発揮します。
お庭はアプローチと兼用になるようなレイアウトです。除草などお庭のメンテナンスを少なくするために、タイル、石貼などで地面を固めながら、適度に植栽帯を配置しています。床素材も建物の仕上げタイルと色調を併せて一体感を考慮しています。植栽量等はお施主様の管理の能力であったり、どれくらいの緑の量がほしいかなど打ち合わせながらプランに反映していきます。多すぎても管理が大変になります。逆に少なすぎても物足りないので、そのあたりの調整はそれぞれの植物の育ち方や耐久力などを踏まえてプランニングしています。
リビング側からお庭を見たところの写真です。今回の建物は、お庭との間には掃き出し窓が取られていません。普段、リビングからお庭を眺める前提でデザインしています。庭の石貼りの壁は添景物であり、疲れたときに腰かけできるベンチとしても活用できます。低く長くどっしりとした形はお庭全体のデザインと調和させています。デザインと機能性の両立があってこそお庭の価値も上がります。お庭のお手入れであったり、お庭で何かをするときに、座るところがあれば助かるものです。今回は、ベンチとしても使えるが、基本的にはお庭の添景物として考えました。
夏ごろの様子。一気に植栽の緑が深まってきました。植物が美しく育ってこそのお庭だと思います。それには樹種の選択と、植栽基盤(土壌)の計画が不可欠です。植えたけどなかなか大きくならないでは、どんなに素敵にデザインされていてもその魅力は半減してしまいます。
今回のように、お庭を横切って玄関へと向かう場合は、プライベートなお庭というよりは一目につく機会が増えます。エクステリア同じコンセプトで計画するほうがより良く、そのようなスタイルはガーデンエクステリア(お庭のようなエクステリア)としてデザインしています。