お客様のお困りごとは、いくつもありましたが最も大きなお困りごとは、今あるお庭を活用できていないという点にありました。そこでメンテナンスも楽になるような、緑に抱かれた空間にお客様だけのプライベートガーデンをデザインしました。化粧壁は高くしすぎず、正面に広がる森の景色を取り込むようにしています。
お庭とリビングとの出入りを考えてアクセスしやすいようにデッキを用いて地面を室内に近づけるようにしています。また、素材は樹脂のデッキとタイルデッキの併用により用途(バーベキュー等)を分けて使っていただけるようにしています。
タイルはメンテナンスも楽で素材としては汚れにも熱にも強い素材です。このお庭は勝手口にも面しており、日常のゴミ類等とも近い場所にあるため汚れに強い素材を勝手口側に持ってきています。またバーベキュー等、ハードに使っていただけるスペースとしても活用できます。
このお庭の特徴は、このRデザインのベンチです。シンボルツリーの花壇でもあり、座ることもできるこのベンチは大人と子供の足の長さを考慮して2段に作っています。子供でも高すぎないベンチになります。また同時に意匠性も高まりこのお庭のビューポイントの一つになっています。
ライティングもしっかりデザインの中に取り入れておくと、お庭をさらに楽しむことができます。このお庭は3階のバルコニーからも見下ろすことができます。。シンボルツリーのヤマボウシは花がつくと3階から見下ろすほうがきれいかもしれませんね(ヤマボウシの花は上を向いて咲くので)。
そしてお庭には是非取り入れたい日よけ。夏の盛りは南側のお庭には特に必要になります。折角のお庭であっても、日よけが無いと日中は暑くてお庭に出ることすらできなくなってしまいます。日よけにはいくつか種類がありますが、今回は可動式のオーニングを選んでいます。見た目のおしゃれ感もさることながら、日差しだけでなく雨もよけることができるので大変重宝します。室内のエアコンの効率も高まるので助かります。
出来るだけ活用スペースを広くするための植栽計画としています。室内からはあまり見ることができない位置ですが、しっかりと植栽スペースも取り入れることで全体の魅力が高まります。ただの花壇ではないRデザインにうまく取り入れた植栽スペースには、手間が比較的少なくて済む植栽を配置しています。葉の形や色にまで気を払って選択しています。小さなスペースでもちょっとした工夫で植栽を綺麗に見せる方法があります。