『出会い』
以前施工させていただいたお客さまから今度は別のご依頼。猫用の小屋と冬タイヤやお庭道具を収納できる収納庫でいいものは無いかというご依頼でした。いろいろとご提案しては見たものの、既製のメーカー製品ではどれも納得が行かない様子でしたので、思い切ってアルミの汎用部材で作ってはどうかということでこの仕事が始まりました。
『フェンスではよく使う素材 汎用部材』
私達の仕事の中で汎用部材を使う用途としては、エクステリアのフェンスや格子等が大半です。しかしながら今回は、この汎用部材を使って小屋と収納庫を作ってしまおうという仕事でした。お施主様はステンカラーがお気に入りでしたので話はどんどん進みました。
『汎用部材で作る難しさ』
アルミの汎用部材はいろいろな寸法のものがそろっています。しかし、木材と違って加工は切断ぐらいなもので、削ったり一部を切り抜いたりといった細かな加工には不向きであり、収まりが悪くなります。出来る限りの加工で材料を当てはめて図面を作っていくのには苦労しました。扉などは蝶番を使って開くようにもできます。しかし蝶番の閉じた厚みも計算して部材を割りつけていくのは意外に難しいものです。またこれらを加工して組み立てていくのも職人さんの丁寧な仕事がなければできません。まず、傷がつきやすい素材であることは職人さん泣かせです。慎重に組み立てていただきました。
『猫のために』
猫ちゃん小屋の内部は、発泡スチロールの箱で断熱されています。内部はペット用のヒーターを使うので冬場の保温はしっかりしています。掃除もこの発泡スチロールを出して洗うだけ。古くなってもこのケースは割りと安価、無償で手に入りますので交換も可能です。小屋の掃除も上から水で洗えるのでお手軽です。屋根や壁の間に断熱材を入れることも検討しましたが、今回はスチロールケースを使う方向で進みました。猫のために少し入り口を浮かせた分、入るためのステップまで備えました。遊び心があります。傷が気になりますが、使ってもらっても実際は傷はそれほど目立ちません。
『タイヤ収納庫』
なかなかの重量感です。下段にタイヤを4本収納できるのと、上段はガーデン用品を収納できます。特筆すべきは扉です。蝶番や取手など綺麗に収まっています。内部はハードウッドのスノコで床面を仕上げています。丈夫で水にも強い長持ちの素材です。