モデルガーデンを一部リニューアルしました。

Gardenofficeモデルガーデンを一部リニューアルしました。2020/01/27

モデルガーデンを設置してから丸5年が経ちました。この5年の間に植栽は育ち、緑も随分馴染んできました。そんな中、シンボルツリーだったアオダモが枯れてしまうという悲劇。原因はあくまで想像の範疇ですが、樹木の大きさの割に土のスペースが小さく、水分が不足していたのではないかということでした。

株立ちのうち1本が枯れてしまい、根元から切り取りました。その後、別の株の葉の量が他よりも小さくなり、胴吹きの芽がたくさん出始めました。この様子は弱っている証拠であり、なんとか復活しようとしている様子でもあります。

この年はなんとか耐えましたが、翌年にはこの株の上のほうが芽をふかなくなり、やむなくシンボルツリーの入れ替えをすることにしました。掘り取ったアオダモは、植木屋さんに引き取っていただきました。

当初は根腐れを想定して、お水やりを控えていたのですが、この度掘り取る際に根っこを見てみると、根が元々の堅い地面と直接触れている箇所が多く、満足に根を張っていなかったことがわかりました。もともと計画していたモデルガーデンの大きさ(アオダモを植える予定の場所)が、アオダモには小さかったのです。

ということで、アオダモ周辺を拡張することで有効土層を増やすことにしました。植え付け当初に、もっと広い場所に植えてあげるべきだったと思います。植え付け当初は、ここまで地面が固いことを考慮できていなかったと反省しました。

 

この図面は当初のモデルガーデンの図面にリフォーム箇所を赤線で表したものです。エントランス部分を拡張していますが、取ってつけたように拡張するのでは、我々の仕事ではありません。拡張するのにもしっかり考えてデザインを修正しています。

モデルガーデンのサークルの中心と同心円を大きく描き、既存のラインと交差させていきます。ガーデンの左側は車の通用路があり、急にサークルが途切れていますが、実際の見栄えを損なうことは内容に納めています。

まず、解体する部分を把握するために図面に基づいて地面に墨出ししたときの様子です。この墨出しの作業はとても大切です。紙の上に描いたラインが実際どのように納まるのかを見ることができます。お客様のお庭や外構計画においても、立ち会って確認しあうことがあります。

実際の施工を終えて、植栽前の様子です。既存の地面は地上げをした場所でかなり占め固まった土です。このような場合、直接植栽することはできませんので、土をできる限り入れ替えてしまいます。

水はけは特別悪いというわけではなく、一日降ったあとの雨が当然のようにたまっていますが、次の日には引いてしまっています。もしこれが数日残ってしまうようであれば、別の排水方法を考えなくては、植物は根腐れしてしまう可能性があります。

植栽には、新しい土を客土します。この土は山東真砂土と呼ばれる、兵庫県山東町地域でとれる良質の真砂土を篩いにかけてサラサラな部分を使っています。そこへパーライト、バーク堆肥を拡販しています。大切なのはまんべんなく均一に攪拌できていることです。現場での改良はここまでは不可能ですし、土壌改良という作業はかなり体力を消耗する作業なので、コードグリーンでは新しく客土をする際、ご予算に応じてですがこの土を入れさせてもらっています。

新しく拡張するにあたって、石積の花壇を作りました。石積みは非常に技術と手間を要する仕上げであり値打ちがあります。植栽にもマッチしますし重厚感も加えられます。この石積にアイアンの笠木を乗せるデザインにしています。アイアンの笠木は自社で製作したもので市販されているものではありません。

引き締まった仕上がりでかっこよくなったと思います。アイアンの笠木は鉄でできていますが、塗装は粉体焼付塗装という塗装の中でも非常に強い塗装を施しています。

こうして、今回のリフォームを終えました。大きなアオダモの植栽場所はぐっと広がり、深く土を入れ替えました。今度は上手に水やりをしながら育てていきたいと思います。エントランス回りが拡張されたことで、宿根草を植える場所が新たに増え、春には花が咲く素敵なエントランスになりました。お近くをお通りになられることがもしございましたら、是非お立ち寄りください。

ドローンを使って上空から撮影しました。この位置から描いたモデルガーデンを見たのは初めてでしたが、ドローンの可能性を感じてしまいました。今後、特にお庭の写真は上空からもアプローチしていきたいと思います。この写真は冬の様子ですので、春になったらまた上空から撮影してみます。