コンクリート工事(擁壁編)

Constructionコンクリート工事(擁壁編)2017/02/17

擁壁工事の流れをお話しします。宅地を造成する方法としてコンクリート擁壁工事があります。規模によってさまざまですが、地面を支える擁壁の施工は簡単にできるものではありません。まず重要になってくるのは地耐力です。

一般的に使われるスウェーデン式サウンディングという方法で地耐力を計測します。左のような機械により先端にスクリューポイントのついたロッドを貫入し地質や地耐力を計測する方法です。表層から何メートルにどれくらいの強度がある層が存在するのかがわかります。

地耐力調査をへて、擁壁の構造を設計します。地耐力により底板の大きさ変わってきます。また軟弱な場合は土壌改良を検討する場合もあります。土の重さは大変な重さになるためしっかりとした根拠がなければ沈下や傾きを招く結果となります。

既存の石積みを解体したすぐの着工前の現場の様子。これから掘削を行っていきます。

掘削を終え捨てコンを打設した後の様子です。これからベースの配筋を行っていきます。

捨てコンに墨出しを行い配筋をしていきます。全て図面を元に施工をしていきます。鉄筋太さやピッチや図面通りになされているか、また鉄筋同士の結束がしっかりなされているかを現場管理者が確認していきます。打設時は生コンの衝撃が鉄筋に伝わります。鉄筋同士の結束も重要になります。

ベースの配筋が終わりコンクリートを打設しています。高低差があるため生コンの材料分離を防ぐシュートを用いて打設していきます。

立上りの型枠を起こしていきます。高所作業になるため転落の事故が起きないよう常に注意を払いながら工事を進めます。

生コンの重みで型枠がばれないように、しっかりとポストで支えて強固に組んでいきます。

そして生コンを打設します。画像はありませんが、今回はポンプ車を使って生コンを打設しています。生コンを流しいれるときにはジャンカ(空隙)ができないように適切な処置と共に打設していきます。

打設後、約1週間の養生期間を経て、型枠をばらして完成です。養生期間は季節や構造躯体によって様々です。今回は塗装を施す擁壁なので打ちっぱなしのRC仕上げではありません。