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2018
3/18

家庭でもできる早春の種まき~加温育苗で早く育てる~

春に種を撒くことを、「春蒔き」と言います。そして一年の間に芽が出て花を咲かせて枯れていく草花を「一年草」と言います。今回はこの「春蒔き」と「一年草」を組み合わせた「春蒔き一年草」の種まきについてお話します。

春蒔き一年草として、どんな種類があるかというと、オレンジ色や黄色のマリーゴールドや真っ赤な花が夏にぴったりのサルビア、他にアゲラタムなどがあります。他にも色々あります。

これら春蒔き一年草の種を蒔く時期は4月下旬~5月上旬が一般的とされています。これには気温が関係しています。種を蒔く時期に最も関係してくるのは「気温」です。種には「発芽適温」という草花それぞれの発芽に適した温度があり、適温下でないと、発芽できないか、著しく発芽を阻害することになります。暑さ寒さも彼岸までというように、遅霜の恐れのない時期に種を蒔くのが通常の時期になります。

春蒔き一年草の発芽適温はおおよそ「20~25℃」のものが大半です。

春蒔き一年草を種を撒いてから花壇やプランターに植えるまでにはおおよそ2ヶ月の日数を必要とします。5月上旬に種を蒔けば7月上旬には植え付けができることになります。しかしこれでは春はもう過ぎていることになり、4月~5月に植え付けたり、お花を楽しみたい場合は種まきをしていたのでは間に合わないことになります。

なので、園芸店やホームセンターなどで出来上がった苗を購入して植え付けることがほとんどと言えます。これらの苗は当然、栽培のプロである農家の方が愛情を込めて日々世話をしながら育ててくれたからこそ存在します。

できた苗を購入して植え付けるのも楽しいですが、種を蒔いて自分で育てることは実はもっとたくさんのメリットがあります。

例えば、「同じ種類であれば安くたくさん作ることができる」ことや「その草花の性質をよく知ることができる」そして「育てる楽しみがある」それが故に「なによりも愛着が半端ない」ということにあると思います。

少々前置きが長くなってますが、今回は農家さながらの栽培で、春の早い時期に苗を作る方法について書きます。

そのために先ず必要なのが、発芽適温をまだ寒い時期に作る環境が必要です。農家の方は灯油を使ってヒーターで暖めたビニールハウスをつかって栽培しますが、一般的ではありません。大きなビニールハウスを作ることなくても発芽適温を作る方法があり、必要なのが画像のようなマットです。このマットは電気を通すことでマットが発熱して温度を作り出します。「農電マット」と言う言葉でインターネットやスマホで検索すると見つかります。90×180cmの大きさでおおよそ15000円程度で販売されています。

そして作り出した温度を逃がさないようにすることが大切で、そのためにビニールハウスなどの施設が必要になってきます。この施設をもっと簡易に小スペースで作るにはどうしたらいいかを紹介します。

ホームセンターなどでこのような木材を買ってきます。1本400円程度ですが3本買えば四角に囲えます。農電マットの大きさが1.8m×0.9mなので祖の大きさが入るようにします。実際はこの木枠の内側に断熱材を貼り付けますのでその厚みも考慮した上で木枠の大きさが決まります。木ネジで側面からビスで固定して木枠は作れます。

木枠の内側を保温したときに、熱が逃げないように断熱材を敷きます。発泡スチロールでも使えるのですが、このカラネイトフォームがおすすめです。建築で使われる断熱材であり、ホームセンターで手に入ります。カッターで簡単に加工ができるだけでなく、ポロポロと崩れにくいのでこちらのほうが使いやすいです。

写真のように底面と側面に加工して取り付けます。隙間が極力できないようにすることがポイントなので加工は丁寧に行いたいです。底面は40ミリの厚みのものを、側面は20ミリの厚みのものを使いました。

次にトンネルとなる骨組みを作っていきますが、使うのは「ダンポール」と呼ばれる農業用のトンネル資材です。

サイズは各種ありますが今回使用したのは、5.5ミリの直径で1500ミリの長さのものを加工無しで使っています。

内側は側面に取り付けたカラネイトフォームに穴を開けて差しています。外側のポールは木枠に穴を開けて差しています。写真のように2重のトンネルにすることで空気層を確保して、熱が逃げないようにすることができます。

一重目はビニールハウス用のビニールを使っています。二重目は「プチプチ」などと呼ばれる梱包用資材を塚手います。

ビニールを閉じると写真のようになります。夕方の温度が下がりきらないうちにトンネルをしてしまう方がいいでしょう。そして、朝は温度が上がらないように早めに換気するようにします。放っておくと直ぐに40度は軽く越えてしまうので、一度忘れただけでも植物は枯れてしまいます。

トンネル内の温度をこのサーモで管理します。設定した温度を越えると自動で電源が切れるようになっています。逆に温度が設定を下回ると自動的に電源がオンになります。

このトンネルでどれだけの効果があるかを見てみましょう。

一枚目の写真が育苗トンネルの外側の温度です。最低温度をみるので温度計の左の目盛りの青い印の下部が指す温度を読み取ると、3℃となっています。もう一枚の写真写真は10℃となっています。約7℃暖かさを確保できています。

植物の発芽適温が20度とあっても、10~15℃程度あればそこそこ発芽してくれます。適温に近い方が発芽のタイミングが揃ってきますし発芽率も当然高まりますが、商売としてではない限りそんなにこだわらなくてもいいのではないでしょうか。

この育苗トンネルはビニールハウスの中のベンチの上に作っていますが、地面に作っても勿論構いません。そのときは木わくを土のなかに埋めてしまってもいいくらいです。その方が温度は逃げにくいと思います。

もうすでに種は蒔きました。次回のblogでは種まき~発芽のようすを書いてみたいと思います。

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