いざ万田発酵へ びっくりファーム見学

Blogいざ万田発酵へ びっくりファーム見学2017/08/31

~少し前(6月28日)のお話でタイムリーではありません~

今年2017年4月より、兵庫県明石市あかねヶ丘学園(高齢者大学校)で1年生の園芸の授業を講師つぃて受け持つことになり、初めての教壇に困惑しながら取り組んでいます。そんな中、ある生徒さんからの質問。

 

生徒さん:「万田酵素は、、、先生、、実際どうなんですか?」

私:「はぁ、よくわかりません。」「調べてみます。少し時間をください。。。」

 

といったものの、ネット検索してみましたが、事の真相に踏み込むことができず、万田発酵社のホームページを拝見していましたら、「びっくりファーム、見学無料」と書いてありました。ので、車をかっ飛ばしていってきました(笑)

 

私の住む、三木市からは車で2時間30分ほど。初めて通るしまなみ海道から因島までは、そこそこのドライブでした。天気が良ければロケーション最高のドライブでしたが生憎の曇り。

 

さて万田発酵に到着。イケメンお兄さんが会社の概要、社会への取り組みを説明してくれた後、万田酵素の製造工場へ案内してくださいました。建屋は写真におさめましたが、中は企業秘密のため撮影NG。

発酵棟に案内していただきました。外観はこんな建物です。中には大きな樽がたくさん並べられておりそれぞれが発酵中でした。当然、無菌と温度管理された隔離スペースなので、触れることはできませんがガラス越しに拝見しました。発酵の進み具合が分かるように、いくつかのステージごとでの樽の様子も見学できます。なかなか興味深い内容でした。

万田酵素の作り方をお聞きしました。当然企業秘密なので概要です。

黒糖をベースに53種類の野菜、果物等を3年かけて発酵させて出来上がったのが万田酵素。全ての材料を一度に投入するのではなく、それぞれの材料に投入時期があり2年かけてすべてを入れ込むのだそうです。そのタイミングや量などは当然企業秘密。お兄さんですら知らない謎の生産工程とのことでした。そうして出来上がった万田酵素は小さな小袋に分包されて、健康食品として世の中に出回っています。

中で食品の万田酵素の試食もありました。味は、、、、苦手な人とそうでない人と賛否両論ありそうですが、私はまずく無いという感想です。

この万田酵素が植物にどんな効果をもたらすのか?という質問を思い出し、いよいよびっくりファームへと案内されます。

まずは万田酵素を原料にした「万田アミノアルファ」の使い方をレクチャされました。原液を1000倍に希釈して葉面散布にて植物に与えること1週間に1回程度。

 

これにより植物が持つ本来の力をさらに引き出す効果があるのだそうです。この万田アミノアルファ、万田酵素を配合した肥料となっていまして、N-P-K(チッソ-リン酸-カリ)が5%-5%-5%と表示されています。もともとの肥料としての中身と万田酵素の力をミックスした肥料ということです。万田酵素とN-P-Kの比率は関係ないらしく、万田酵素が混じった肥料と説明を受けました。

 

植物の持つ本来の力を引き出すというのは、甘みのある植物ならさらに甘く、大きくなる力のある植物にはさらに大きくということが効果の説明です。美味しくなるという効果ももちろんあるそうです。

農場の中を案内されて最初に来たのは、「ぼっちゃんかぼちゃゾーン」。トンネル栽培?で坊ちゃんカボチャが大量に出来ています。

万田酵素により実付きがよくなり沢山出来る、また茎もしっかり丈夫に育つのでこのような栽培ができるということでした。茎や葉は確かにしっかりと育っていた印象。少し葉はごわついているような感じでしたが、なるほどこれが効果なのか?。。。

触った印象としては組織が丈夫に出来ている印象です。(個人的見解)病害虫効果があるか質問しましたが、その点においては効果は無いとの回答でした。

 

しかし丈夫に育つ、組織が強くなると仮定すれば、病害虫への耐性はつきそうかなと思います。

さらに進むと、「ヘチマ」⇒「17種類の柑橘を1本の木に接ぎ木した木」と続いています。

実がつくものは実付きが良くなり味も良くなるそうです。へちまは長ーくなってました。もともと甘いという特徴を備えたものであればさらにもっと甘く、それぞれの特徴を万田酵素によってさらに際立つのが万田酵素の力というなんだがふわっとした回答ですが興味深いです。

これが17種類の柑橘類を1本に接ぎ木をした木。

少し驚いたのはリンゴの木。因島でもリンゴが育っていました。リンゴのイメージは東北地方がメインなので、こちらでは暑い気もしますが、因島は雨が少ないようなので湿度が低いんでしょうか。はたまた酵素の力。。

続きましてやってきましたのが「ジャイアントヒマワリ」。もともと3mくらいになるヒマワリの種類に万田酵素が加わると5mまで大きくなるようです。今年は7mを目指しているとのこと。近くでみるとさすがにでかい。当然のごとく茎がしっかり育っております。

スマートフォンを近くにおいて比較できるように(笑)しっかりとした茎が5mを支えています。

他にもいろいろ見ましたが、最後にダイコンの写真に出会いました。季節柄、ダイコンはもうなかったですが、写真のように大きく育ってくれるそうです。

 

この大根、大味なのかと質問してみると、組織の断面の資料を見せてくれました。一つ一つの組織は大きくならず、大味にもならないそうです。

それは結構驚きです。食べたらわかるのでしょうが、今回は食することができずでした。

帰り際に2つの試食をさせてもらいました。まずは万田発酵を食べた鶏の卵から作った卵焼き。

 

これは美味しかったというのが本心の感想。卵の味がしっかりしていてふわっと焼きあがっていました。

 

そして桃太郎トマト。これは正直、普通。でもトマトの香りがやや強くは感じました。

今回のこの視察、いろいろ見ましたがよかったのは、生徒さんへ少しでも質問に答えれそうなネタを確保できたという安心感を得れたこと。(わざわざ因島まで来るという愚行。いやいや興味本位)

 

あとは売店で購入した万田アミノアルファ。これを生徒さんと一緒にこの春に植えた花壇で実際に使ってみようと、みんなで取り組むことになったこと。

変な共通意識みたいなものが芽生えました。この万田酵素の効果が実証できることはあるか無いかはよくわかりませんが、園芸に初めて取り組む方々にすこしでも楽しく取り組んでほしいという願いから、万田酵素を利用してみました。生徒さんたちがこの話で、すごく笑ってくれたし、やる気にもなってくれたし、効果がでるかでないか別として、花壇に植えた草花への愛着が少しでも沸き上がったように感じました。

万田酵素についてはまだまだ不明確な点が多いですし、この肥料を推奨するわけでもないですが、実際何年も使ってみてその効果がわかるのだと思います。

よって私も一応使ってみようと思い個人的にも購入しました。私なりの成果が何かでたときはまた、レポートいたします。

私は現在、お庭の設計の仕事もしています。このような仕事の場合、植物に興味はあるけど育てる方法を知らない。やったことも無いというお客様もいます。

また、出来るだけ手間を排除しつつ緑をお庭に取り入れてほしいという要望も。

「お庭をご依頼いただくお客様」と「学びたいと学校へ来られる生徒さん達」への教え方、伝え方は全く違います。でも私の活動をきっかけにして少しでも緑と暮らす生き方を選んでくれる方々が、楽しくガーデンライフを過ごしてくれることを願って、粛々と努力を積み重ねたいと思います。